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東洋医学考 2 (この世界の始まり)

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東洋思想では世界はどのように、始まったんでしょうか。

「列子」という道教の思想家の古典にはこの世界の始まりについて書かれている部分があり、そこには「太易者未だ気を見ない」という状態からこの世界は始まると説かれています。

訳文を少し分かりやすくして載せます。

以下訳文

昔、聖人は陰陽の原理を用いて天地万物の世界を秩序づけられました。

この天地万物は(太易→太初→太始→太素)という順番に生じました。

太易者 未だ気を見ない

という状態から、

太初者 気の始まり (陰陽)

太始者 形の始まり (天地)

太素者 質の始まり (機能)

の順番に生じてきました。

気と形と質は離れおらず渾然一体となっています。

渾然一体となっている者は「だから万物はお互い離れずに渾然一体となっているのだ」と言いました。

「易」というのは視ようとしても見えず、聴こうとるしても聞こえず、巡らそうとしても何も得られない状態です。

易が変化して一になり、
一が変化して七になり、
七が変化して九となります。

九は究まった状態なのでまた一に変化します。

一は形の変化の始まりです。

清んで軽い気は上昇して天となり、

濁って重たい気は下降して地になりました。

天地に離れた気が合わさり人間となりました。

天地には精気がありそれが万物を生みます。

大体こんな様な事が書かれています。

分かるようで分からないと思いますが、僕なりの解釈を書いてみます。

更に分からなくなるかも。。。

東洋思想での世界の始まりは「太易」と言って「太易者、未だ気を見ない」と説かれています。

「未だ気を見ない」という状態から、気→形→質の順番に始まると表現しましたが、

面白いのは、世界のはじまりの「太易」に気が「無い」とは言わず「見ない」と表現しているところです。

そして、気、形、質が合わさり渾然一体となった者は「だから万物はお互い離れずに渾然一体となっているのだ」と言っています。

「易」については何も見えず聞こえず巡らせても何も得られずと書かれています。

これらは観測者がいるという前提であるとも考えられます。

天地万物の始まりに観測者がいるというのはどういう事なのでしょうか。

神様的なやつでしょうか?

でも、その神様的なやつは感覚も運動もないという状態です。

世界のはじまりには何も認識する事が出来ず、巡らす事も出来ない誰かがいた!?

???

光と音の感覚器は作動しているけど受け取った感覚に意味を持たす事が出来ない。

これって生まれたばかりの赤ちゃんの状態に近くないですか。

気の概念を、形を持たない情報、というだけの意味から「意思」と考えるととても分かりやすくなります。

意思を持つ事で認識か生まれ、感覚と運動に意味を持たす事が出来る様になります。

◎天地万物を統べる陰陽の原理

この世界は情報のカオスなのだと思います。

情報にお互い矛盾があれば物理現実世界で形になる事は出来ません。

物理現実世界で形になるには秩序が必要です。

この秩序は、情報を意思を持って見る事から始まるというのが東洋思想の根底にある様な気がします。

カオスである情報に秩序を持たせる為に、まずはよく分からないけど2つに分けてしまえ、と考えました。

東洋思想は徹底的な単純化です。

全体としてはカオスでも2つに分けるぐらいは出来ます。

その結果軽く清んだもの(陽)が上昇し、重たく濁ったもの(陰)が下降して天地に分かれて形を持った世界が出来上がってきました。

そして、この2つに分けるという事で、他人と自分の境目もない赤ちゃんの様な存在が、見るものと見られるものに分かれて、交流、循環が起こり爆発的に生成化育が始まったのではないでしょうか。

現代の化学でも全ては情報を元に形作られていくという事が分かっています。

観測が現象に影響を与える事も分かっています。

そして、エネルギーは差がある事で生まれます。

宇宙は意思の起こりによる情報の認識から始まる、

秩序は2つに分けるという単純な事で出来上がります。

赤ちゃんは単純です。

陽は軽くて清んだものが上昇していきます。

陰は重くて濁ったものが下降していきます。

気を、気持ちと考えると、

やりたい事、好きな事、気持ちいい事、楽しい事、ワクワクする事、

やりたくない事、嫌いな事、気持ち悪い事、気が進まない事、

理屈でなく、

心が軽いのか重いのか。

万物を生み出す天地の精気とは、ゼロから一を生み出すエネルギーなのだと思います。

そして、万物はお互いに離れず渾然一体となっています。

矛盾を抱えているのに離れなずに一つとなっているのがこの世界です。

カオスの中に陰陽の原理を用いて秩序をつくる事で循環が起こり、エネルギーが生まれ世界が広がっていきます。

一つの意思から全てが始まり九まで発展したらまた、新たな意思を持ち発展させる事が大切です。

心が軽いか重いかというセンサーを働かせていく事だけがこの矛盾だらけの世界で秩序を保つ秘訣なのではないでしょうか。

◎最後に

今回ご紹介した古典にはどの様に世界が出来上がったかは書いていましたが、

「なぜ」未だ気が見えずから見える様になったのかは書いていません。

認識が無ければ意思は起こりようが無いし、意思が無ければ認識はありません。

この世界のはじまりは意思も認識もない観測者がいたところから何らかの飛躍があったのだと思いますが、深く考えない方が良さそうです。

分からないものを分からないままで処理する事が大切です。

ずっと一人で自分の意思も分からず、見えず聞こえずでいた赤ちゃんみたいな存在が何故か意思を持ち二つに分かれる事で爆発的に広がってしまった世界。

そもそも、はじまりから矛盾をかかえているというのが真理なのかもしれません。

過去の矛盾に秩序を与えるのは未来しかありません。

神様的なやつは生まれたばかりの赤ちゃんみたいな感じだったのかも知れません。

信じるか信じないかは、

あなたしだいデス。

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